国有財産売却問題[フランス](読み)こくゆうざいさんばいきゃくもんだい[フランス](英語表記)Vente des biens nationaux

  • こくゆうざいさんばいきゃくもんだい
  • フランス
  • 国有財産売却問題

ブリタニカ国際大百科事典 小項目事典の解説

フランス革命期における没収地配分をめぐる問題。革命の議会は,教会財産,亡命貴族財産を国有財産として没収,国家財政を充足しようとした。第1次 (1789.11.決定,90.5.実施) は教会財産を没収し,それを担保とするアッシニア紙幣発行を目的とした。第2次 (92.8.) は亡命貴族財産の没収,売却であり,ともに富農有利,小農に不利な競売が行われた。第3次 (96.3.) は総裁政府による新紙幣=地券発行のための残余の国有財産売却である。競売ではなく地券持参人に売却され富裕市民や投機業者に有利であった。また,山岳派革命政府は,小所有者の平等社会実現を目指してバントーズ法 (94.2~3.) を発した。反革命容疑者財産没収と貧困な愛国者への無償分配を内容としたが実現されなかった。かくて結果は大土地所有と小土地所有併存状態が拡大された。

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