国立近現代建築資料館(読み)こくりつきんげんだいけんちくしりょうかん

日本大百科全書(ニッポニカ) 「国立近現代建築資料館」の意味・わかりやすい解説

国立近現代建築資料館
こくりつきんげんだいけんちくしりょうかん

保存に急を要する近現代建築分野に関する情報や資料の収集保管、調査研究を行う国内初の施設。東京都文京区湯島に2013年(平成25)1月、文化庁所管として設立された。湯島地方合同庁舎の一部を改修して設置。292.2平方メートルの展示室のほかに資料収蔵庫、事務室などがある。明治期以降の日本の著名な建築家による図面、建築模型などの資料を収集する。日本の近現代建築のなかには、国内外で高く評価されているものが多いが、関連する資料の保存体制は未整備で、国外への流出劣化が懸念されていた。設立当初は国際的な賞を受けた建築家の作品の資料収集を中心とし、さらに日本で活躍した外国人建築家によるものも対象とする。また、大学と情報を共有するネットワークを重視し、館外にある資料の所在情報をデータベース化し、館内でも閲覧できる体制を整えていく予定である。収集・保存すべき建築資料の選定や保存方法などについては、外部有識者からなる運営委員会の助言を受ける。

[編集部]

出典 小学館 日本大百科全書(ニッポニカ)日本大百科全書(ニッポニカ)について 情報 | 凡例

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