国籍法の抵触に関する条約(読み)こくせきほうのていしょくにかんするじょうやく

ブリタニカ国際大百科事典 小項目事典 の解説

国籍法の抵触に関する条約
こくせきほうのていしょくにかんするじょうやく

重国籍者無国籍者を発生させるような不都合な事態を防ぐため,国際的協力により締結された条約。 1930年ハーグ開催の第1回国際法典編纂会議で採択された「国籍法抵触についてのある種の問題に関する条約」 Convention on Certain Questions relating to the Conflict of Nationality Laws (1937.7.1発効) を中心とする。同会議では,ほかに「二重国籍のある場合における軍事的義務に関する議定書」 (37.5.25発効) ,「無国籍のある場合における議定書」 (37.7.1発効) および「無国籍に関する特別議定書」 (未発効) が採択された。これらの諸条約は当事国も少く,対象事項も狭いため,国籍の抵触を防止する機能を十分に果すものではなかった。そこで国連成立以降,「無国籍者の法的地位に関する条約」 Convention relating to the Status of Stateless Personsが採択された (60.6.6発効) 。

出典 ブリタニカ国際大百科事典 小項目事典ブリタニカ国際大百科事典 小項目事典について 情報

今日のキーワード

プラチナキャリア

年齢を問わず、多様なキャリア形成で活躍する働き方。企業には専門人材の育成支援やリスキリング(学び直し)の機会提供、女性活躍推進や従業員と役員の接点拡大などが求められる。人材の確保につながり、従業員を...

プラチナキャリアの用語解説を読む

コトバンク for iPhone

コトバンク for Android