…旧日本陸軍も04年日露戦争開始直後,勅令で〈夏衣夏袴を茶褐色と為すことを得〉と定め,翌年制定の陸軍戦時服制ではカーキ色を主色としたが,20年に帯青茶褐色と色調を改めた。日中戦争以来,緑がかったカーキ色は国防色と呼ばれて公私の制服に用いられた。【太田 臨一郎】。…
…普及とともに紺色・ホック留めの海軍士官略装型の学生服も出現したが,いずれにせよ集団規律,職務への服従,地方民とは異なる選良性などの点で,軍服がモデルとして選びとられたのであった。日露戦争後,陸軍軍服は国防色(カーキ色)へと変わるが,学生服は一貫して当初の色・型を継承し続けた。 女生徒の場合は,和服に表現される貞淑,従順など婦徳への拘泥から,洋服の採用が男子に比して著しく遅れた。…
…軍服としても着られることや経済性などの諸条件を付して公募し,40年1月に発表,一般に普及し始めたところで法制化された。甲号と乙号があり,色は国防色(カーキ色),それぞれ上衣,中衣,袴(ズボン),外套,手套,帽子,靴から成る。双方に共通の特徴はネクタイ,ワイシャツ,チョッキを廃したことで,違いは襟の形や帯(ベルト),物入れ(ポケット)の有無などである。…
※「国防色」について言及している用語解説の一部を掲載しています。
出典|株式会社平凡社「世界大百科事典(旧版)」
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