土井忠兵衛(読み)どい・ちゅうべえ

朝日日本歴史人物事典 「土井忠兵衛」の解説

土井忠兵衛

没年天明4.2.8(1784.3.28)
生年:生年不詳
天明2(1782)年の泉州千原騒動の首謀者のひとり。和泉国大鳥郡富木村(大阪府高石市)の生まれ。天明2年7月,凶作のために年貢減免を求めて新家村勘七,土生村了意らと協議して一橋領地の村々に集会を呼びかけて決起し,同領の掛屋を兼ねていた千原村庄屋川上左助宅を打ちこわしたが,8月堺奉行に捕らえられた。翌3年9月遠島処分を受け,4年4月に遠島される予定であったが,その前に大坂入牢中に死去した。楷定寺の過去帳によると遺骸は村に帰らなかったと伝える。明治37(1904)年,村人によって建碑され,法要が営まれた。<参考文献>森杉夫「千原騒動について」(『高石市郷土史研究紀要』4,5号)

(藪田貫)

出典 朝日日本歴史人物事典:(株)朝日新聞出版朝日日本歴史人物事典について 情報

デジタル版 日本人名大辞典+Plus 「土井忠兵衛」の解説

土井忠兵衛 どい-ちゅうべえ

?-1784 江戸時代中期の一揆(いっき)指導者。
和泉(いずみ)(大阪府)大鳥郡富木(とのぎ)村の組頭(くみがしら)。天明2年年貢減免をもとめ,あつまった農民と泉郡千原(ちはら)村の庄屋兼掛屋川上左助宅を打ちこわした(千原騒動)。首謀者のひとりとして堺(さかい)奉行所に捕らえられ,遠島処分となったが,天明4年2月8日獄中で死去。

出典 講談社デジタル版 日本人名大辞典+Plusについて 情報 | 凡例

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