日本大百科全書(ニッポニカ) 「アトウッド」の意味・わかりやすい解説
アトウッド
あとうっど
George Atwood
(1745―1807)
イギリスの物理学者。ケンブリッジ大学トリニティ・カレッジに学び、1769年卒業、1772年修士号を得たのち、フェロー(特別研究員)として母校に残った。1776年王立協会会員に選ばれた。実験を用いた物理学の講義に優れ、講義に用いた実験の説明書を1776年に出版した。一様加速度の法則を例示する「アトウッドの器械」は「直線運動に関する論考」(1784)に記載されている。1784年から、政治家ピット(小)の尽力で大蔵省に職を得、1801年にはパンの法定価格についての分析の著作のほか、アーチ橋の設計についての論考を出版、また船の安定性をめぐる数学的研究で、王立協会よりコプリー・メダルを授与された。
[高田紀代志]