アトウッド(読み)あとうっど(英語表記)George Atwood

日本大百科全書(ニッポニカ) 「アトウッド」の意味・わかりやすい解説

アトウッド
あとうっど
George Atwood
(1745―1807)

イギリス物理学者。ケンブリッジ大学トリニティ・カレッジに学び、1769年卒業、1772年修士号を得たのち、フェロー(特別研究員)として母校に残った。1776年王立協会会員に選ばれた。実験を用いた物理学の講義に優れ、講義に用いた実験の説明書を1776年に出版した。一様加速度の法則を例示する「アトウッド器械」は「直線運動に関する論考」(1784)に記載されている。1784年から、政治家ピット(小)の尽力大蔵省に職を得、1801年にはパンの法定価格についての分析の著作のほか、アーチ橋の設計についての論考を出版、また船の安定性をめぐる数学的研究で、王立協会よりコプリー・メダルを授与された。

[高田紀代志]

出典 小学館 日本大百科全書(ニッポニカ)日本大百科全書(ニッポニカ)について 情報 | 凡例

ブリタニカ国際大百科事典 小項目事典 「アトウッド」の意味・わかりやすい解説

アトウッド
Attwood, Thomas

[生]1783.10.6. ウースターシャー,ハルズオーウェン
[没]1856.3.6. ウースターシャー,グレートマルバーン
イギリスの政治家。バーミンガムの銀行家の子に生れ,1812~13年ヨーロッパ大陸,アメリカとの貿易を禁じた枢密院令撤廃運動に活躍。ナポレオン戦争後,トーリー党政府の紙幣削減政策に反対し,その要求を通すことを目標議会改革を要求。 30年労働者階級と中産階級結合をはかるバーミンガム政治同盟を結成,ホイッグ党政権による 32年の改革法案成立に貢献した。 32年バーミンガム選出下院議員。 39年チャーティスト運動に協力,その請願を下院に提出した。

出典 ブリタニカ国際大百科事典 小項目事典ブリタニカ国際大百科事典 小項目事典について 情報

今日のキーワード

マイナ保険証

マイナンバーカードを健康保険証として利用できるようにしたもの。マイナポータルなどで利用登録が必要。令和3年(2021)10月から本格運用開始。マイナンバー保険証。マイナンバーカード健康保険証。...

マイナ保険証の用語解説を読む

コトバンク for iPhone

コトバンク for Android