土地利用計画(読み)とちりようけいかく(その他表記)land use plan

ブリタニカ国際大百科事典 小項目事典 「土地利用計画」の意味・わかりやすい解説

土地利用計画
とちりようけいかく
land use plan

都市計画の根幹をなす土地の利用の仕方に関する計画をいい,これを実現する手段が土地利用規制である。現行の都市計画法は,法的拘束力を持った土地利用計画・規制の制度として,区域区分制度,地域地区制度,地区計画制度の3つを持っているが,ドイツのBプランに見られるように「計画なきところに開発なし」の原則の下で,詳細かつ厳格な土地利用計画・規制を実施している欧米諸国に比べて,きわめて緩いものとなっている。このため,商業地と住宅地が混在したり,公共施設整備による開発利益の多くが土地所有者に帰属するなどの問題が生じており,土地政策観点から,土地利用計画と税制が連動して望ましい都市の整備を図っていくことが求められている。

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世界大百科事典(旧版)内の土地利用計画の言及

【土地問題】より

…その制限は具体的には,土地利用規制,土地租税,土地収用の形をとる。すなわち使用の自由は原則として認められるが,その自由は社会が合理的と判断する土地利用計画に従わなければならず,収益の自由は認められるがその収益のうちから一定の税を納めることが義務づけられる。さらに一定の公共目的のために土地所有者は公共機関に土地を売り渡さなければならず,この場合処分の自由は否定される。…

※「土地利用計画」について言及している用語解説の一部を掲載しています。

出典|株式会社平凡社「世界大百科事典(旧版)」

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