地名村(読み)じなむら

日本歴史地名大系 「地名村」の解説

地名村
じなむら

[現在地名]中川根町地名

下泉しもいずみ村の南、大井川中流の大井川が大きく蛇行する鵜山七曲うやまななまがり左岸にある。駿河国志太しだ郡のうち。康永三年(一三四四)四月一五日の智者山ちしややま神社(現本川根町)棟札銘(同社蔵)に「字那之政所」とあるが、字那は当地のことと思われ、政所などが馬一疋を寄進している。永禄八年(一五六五)一一月七日の今川氏真判物(増善寺文書)によれば増善ぞうぜん(現静岡市)の宗佐に安堵した寺領のうちに「字名郷地頭方」の岡部左馬允分一〇貫文とあり、字名郷も当地のこととみられる。同一二年九月二五日今川氏真は再度増善寺に「地名」一〇貫文などを安堵している(「今川氏真朱印状」同文書)

出典 平凡社「日本歴史地名大系」日本歴史地名大系について 情報

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