しだ(読み)シダ

デジタル大辞泉 「しだ」の意味・読み・例文・類語

しだ

とき。さい
「あがおもの忘れむ―は国はふりに立つ雲を見つつ偲はせ」〈・三五一五〉
[補説]万葉集東歌あずまうた肥前風土記のみにみられる語。

出典 小学館デジタル大辞泉について 情報 | 凡例

精選版 日本国語大辞典 「しだ」の意味・読み・例文・類語

しだ

  1. 〘 名詞 〙 時。頃。
    1. [初出の実例]「篠原(しのはら)弟姫の子を さ一夜(ひとゆ)率寝(ゐね)てむ志太(シダ)や家にくださむ」(出典:肥前風土記(732‐739頃)松浦歌謡)
    2. 「吾(あ)が面(おも)の忘れむ之太(シダ)は国はふり嶺(ね)に立つ雲を見つつ偲(しの)はせ」(出典:万葉集(8C後)一四・三五一五)

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世界大百科事典(旧版)内のしだの言及

【シダ植物(羊歯植物)】より

…多系の維管束植物のうち,胞子植物段階にとどまっている群で,系統的なまとまりではないと考えられている。一般にシダ類といわれるものは真正シダ類fernで,シダ植物にはほかにマツバラン類psilotum,石松(せきしよう)類lycopod,トクサ類(有節類)horsetail(これらをひっくるめてfernalliesという)が含まれる。
[生活環]
 種子をつくらない維管束植物はすべて,生活史のうちに,独立の生活を営む胞子体の世代(ふつうにみられるシダの体)と配偶体の世代(前葉体)をもち,それらが交互に現れる規則正しい世代交代を行っている。…

※「しだ」について言及している用語解説の一部を掲載しています。

出典|株式会社平凡社「世界大百科事典(旧版)」

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