朝日日本歴史人物事典 「坂田鉄安」の解説
坂田鉄安
生年:文政3(1820)
宗教家で,幕末維新期に 禊教の布教に尽力。天保12(1841)年,父の正安と共に禊教教祖井上正鉄の門人となる。正鉄に厚く信頼され「信殿」の愛称を受ける。正鉄の没後,各地で布教し,安政5(1858)年には山城で開教。文久2(1862)年,活動について寺社奉行より取り調べられ,他の門弟と共に所払いに処せられる。その後,神祇伯の白川家の御内人となり布教を続ける。維新後も禊教の布教をすすめ,正鉄を祀る井上神社の創建を東京府知事に出願,東京下谷に建てる。明治15(1882)年には神道禊教長。<参考文献>荻原稔『井上正鉄門中史便覧』
(井上順孝)
出典 朝日日本歴史人物事典:(株)朝日新聞出版朝日日本歴史人物事典について 情報