坂野郷(読み)さかのごう

日本歴史地名大系 「坂野郷」の解説

坂野郷
さかのごう

和名抄」高山寺本は「左加乃」、同書伊勢本・東急本は「佐加乃」と読む。同書名博本は「サカノ」と訓を付す。平城宮跡出土木簡に「阿波国長郡坂野里百済部伎弥麻呂」とある。この郷について「阿波志」は「今廃村存」とし、また明治一八年(一八八五)編の那賀郡郡誌は「本郡坂野村全ク此郷名ノ残レルモノナルヘケレバ此近村ハ此郷ニ属ス」としており、いずれも坂野村(現小松島市)周辺に比定している。「日本地理志料」は「今坂野村存」としたうえで、「阿波落穂云、坂野新荘、管豊浦、和田島、(中略)十四邑」として坂野新庄に含まれる一四の村は当郷に比定されるとする。

出典 平凡社「日本歴史地名大系」日本歴史地名大系について 情報

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