埴生郡衙関連遺跡(読み)はにゆうぐんがかんれんいせき

日本歴史地名大系 「埴生郡衙関連遺跡」の解説

埴生郡衙関連遺跡
はにゆうぐんがかんれんいせき

[現在地名]栄町龍角寺・酒直など

標高二八―三〇メートルの半島状に突出した台地上に位置。北東五〇〇メートルには龍角りゆうかく寺、東には龍角寺古墳群があり、古代埴生郡の中枢部を形成していた。当遺跡は酒直さかなお向台むこうだい大畑おおばたけI・同I―2の各遺跡からなる。最も西に位置する酒直遺跡は昭和五五年(一九八〇)・同五七年に調査が行われ、竪穴住居跡一八一軒、掘立柱建物跡などが検出された。竪穴住居のほとんどは七世紀代の埴生郡衙成立前の集落跡である。この北にある向台遺跡は昭和五五年に調査され、竪穴住居跡二八軒、掘立柱建物跡八棟がある。七世紀第3四半期に位置づけられる三軒の竪穴住居跡からは龍角寺と共通する瓦が出土し、同寺の造営時期を裏づけている。

出典 平凡社「日本歴史地名大系」日本歴史地名大系について 情報

今日のキーワード

部分連合

与野党が協議して、政策ごとに野党が特定の法案成立などで協力すること。パーシャル連合。[補説]閣僚は出さないが与党としてふるまう閣外協力より、与党への協力度は低い。...

部分連合の用語解説を読む

コトバンク for iPhone

コトバンク for Android