培土(読み)ばいど

日本大百科全書(ニッポニカ) 「培土」の意味・わかりやすい解説

培土
ばいど

作物栽培において、作物の株際(かぶぎわ)に土を寄せる作業をいい、土寄せともいう。茎の基部を土で押さえて倒伏を防ぐ物理的効果のほかに、培土によって茎基部から不定根を発生させることも倒伏への抵抗強化となる。またうね内の株と株との間の雑草を防除するのに役だち、培土する土はうね間の表土ホー中耕除草用農具)などで掻(か)き取るので、うね間の雑草防除や中耕の役割も果たす。なお、最近水稲育苗用の床土(とこつち)として販売される土を民間業界では「培土」とよんでいるが、農林水産省などでは人工床土とよんでいる。

[星川清親]

出典 小学館 日本大百科全書(ニッポニカ)日本大百科全書(ニッポニカ)について 情報 | 凡例

世界大百科事典(旧版)内の培土の言及

【中耕】より

…作業の際には,作物の根を切らずに雑草を確実に殺すために,実施する時期,爪の到達する深さ,機械の走行速度などの検討が重要である。また,作物のあぜの中に生えた雑草は,通常のあぜとあぜの間の中耕では防除できないので,あぜとあぜの間の土を作物の茎の基部へ盛り上げ,雑草を埋めて殺す培土(土寄せ)によって行われる。【春原 亘】。…

※「培土」について言及している用語解説の一部を掲載しています。

出典|株式会社平凡社「世界大百科事典(旧版)」

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