堀井新治郎(読み)ホリイ シンジロウ

20世紀日本人名事典 「堀井新治郎」の解説

堀井 新治郎(2代目)
ホリイ シンジロウ

明治〜昭和期の実業家,発明家 ホリイ創業者。 謄写版発明者。



生年
明治8年8月13日(1875年)

没年
昭和37(1962)年2月15日

出生地
滋賀県竜王町

本名
堀井 仁紀

学歴〔年〕
彦根中〔明治23年〕中退

経歴
代官を務めた旧家の出身。三井物産函館支店に練習生で入社。明治26年退社、養父の元紀と簡易印刷機の開発に取り組んだが、出費増で家産を使い果たし、同年上京。27年ガリ版の開発に成功、謄写版と命名。神田鍛冶町に堀井謄写堂(現・ホリイ)を創業した。その後もミリタイプ印刷紙、輪転謄写機、複写紙の改良、発明など600件以上の特許を取り、日本の印刷技術の発展に大きく貢献した。

出典 日外アソシエーツ「20世紀日本人名事典」(2004年刊)20世紀日本人名事典について 情報

デジタル版 日本人名大辞典+Plus 「堀井新治郎」の解説

堀井新治郎 ほりい-しんじろう

1875-1962 明治-昭和時代の発明家,実業家。
明治8年8月13日生まれ。義父とともに簡易印刷機の開発に着手。明治27年成功して謄写版(とうしゃばん)と名づけ,東京神田鍛冶(かじ)町に堀井謄写堂(現ホリイ)を創始した。その後も印刷技術の開発・改良につくした。昭和37年2月15日死去。86歳。滋賀県出身。

出典 講談社デジタル版 日本人名大辞典+Plusについて 情報 | 凡例

世界大百科事典(旧版)内の堀井新治郎の言及

【謄写版】より

…19世紀末,アメリカのエジソンが蠟を塗った紙に電気で振動するペンで細かい穴をあけ,版とする方法を考案したのが最初といわれる。日本では,1894年堀井新治郎が蠟引きした原紙をやすり上におき,鉄筆で書いて製版する方法を発明,謄写版と名づけ,以後大衆的謄写印刷はいろいろな工夫が加えられ広く利用されるようになった。製版法としてやすりと鉄筆による手書製版のほか,タイプライターによる打字製版が大正の末年ころから行われはじめ,第2次大戦後,5号,9ポ,8ポなどの小型活字のタイプライターが現れたこと,孔版タイプ用中性インキの出現などによって字画の鮮鋭な印刷ができるようになり,事務的な謄写印刷などに広く利用されるようになった。…

※「堀井新治郎」について言及している用語解説の一部を掲載しています。

出典|株式会社平凡社「世界大百科事典(旧版)」

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