堤方村
つつみかたむら
[現在地名]大田区中央六丁目・同八丁目・池上一丁目・同四―五丁目
徳持村の東に位置し、北は池上村(下池上村)。池上道が通る。北部は比較的地形が高いが、急激に南へ傾斜している。中世は六郷保に含まれ、堤浦・堤郷とも称された。建長四年(一二五二)三月五日の大井秋春譲状写(大井文書)に、六郷保内大杜(大森)郷・永富郷の西の境界として「つゝミ浦一本木」とみえる。当時は海が深く湾入していて浦と称されていた。弘安七年(一二八四)八月一六日の大井頼郷譲状写(同文書)によると、頼郷は荏原郡内「つゝみの郷中にかう大夫入道・次郎太郎等たさいけならひにてつくり」、すなわち田在家と手作地などを嫡子薬次郎に譲っている。
出典 平凡社「日本歴史地名大系」日本歴史地名大系について 情報
Sponserd by 