池上(読み)イケガミ

デジタル大辞泉 「池上」の意味・読み・例文・類語

いけがみ【池上】

東京都大田区の地名日蓮にちれん入寂の地。日蓮本門寺がある。

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精選版 日本国語大辞典 「池上」の意味・読み・例文・類語

ち‐じょう‥ジャウ【池上】

  1. 〘 名詞 〙 ( 古くは「ちしょう」か )
  2. (いけ)の上。池の水面
    1. [初出の実例]「池上雨収景気晴、溶々流水繞橋清」(出典本朝麗藻(1010か)上・池水繞橋流〈藤原敦信〉)
    2. [その他の文献]〔岑参‐臨洮趙仙舟臨自北庭罷使還京詩〕
  3. 池のほとり。池辺池頭
    1. [初出の実例]「重華累葉種相依、池上新開映晩暉」(出典:田氏家集(892頃)下・大相府東庭貯水成小池)
    2. [その他の文献]〔春秋左伝‐成公八年〕

いけがみ【池上】

  1. ( 大池の上手にあることから呼ばれたとの伝説があり、また藤原兵衛祐忠が洗足池上方に住み、自ら池上と名乗ったことから地名になったともいう ) 東京都大田区の中央部の地名。日蓮上人入寂の地で、池上本門寺がある。

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日本大百科全書(ニッポニカ) 「池上」の意味・わかりやすい解説

池上
いけがみ

東京都大田区のほぼ中央、山手(やまのて)台地末端にある本門寺(ほんもんじ)を中心とする一地区。旧荏原(えばら)郡池上町。東急電鉄池上線が通じ、西側を第二京浜国道(国道1号)が走る。北方にある洗足池(せんぞくいけ)の上(かみ)にあたることが地名の由来という。鎌倉時代、この地の豪族池上宗仲(むねなか)(生没年不詳)が日蓮(にちれん)を迎えて本門寺を建立してから有名となり、日蓮終焉(しゅうえん)の聖地でもある。寺域は地形の変化に富み、五重塔、多宝塔、松濤園(しょうとうえん)のほか、幸田露伴(ろはん)ら多くの著名人の墓があり、大田区の緑地の一つとなっている。南側に門前町の景観が残る。

沢田 清]

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普及版 字通 「池上」の読み・字形・画数・意味

【池上】ちじよう(じやう)

池のほとり。池頭。斉・謝郡内高斎に閑望す〕詩 日出でて、衆鳥散じ 山暝(くら)くして、猿吟(な)く 已に池上のり 復(ま)た此の風中の琴あり

字通「池」の項目を見る

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