場之町(読み)ばのちよう

日本歴史地名大系 「場之町」の解説

場之町
ばのちよう

中京区烏丸通姉小路下ル

南北に通る烏丸からすま(旧烏丸小路)を挟む両側町。北側を姉小路あねやこうじ(旧姉小路)、南側を三条さんじよう(旧三条大路)が通る。

平安京の条坊では、町の西側が左京三条三坊三保一二町東、東側が同一三町西。平安中期以降は姉小路烏丸小路の南にあたる。

平安時代、町の西側は西三条内裏の地にあたる(拾芥抄)。応永三二年(一四二五)一一月一〇日付の酒屋交名(北野天満宮史料)に「三条烏丸北西頬 ミノ重祐」、同じく「姉小路烏丸南西 上総祐慶」との名がみえる。

また、応仁の乱以前の「祇園会山ほこの次第」(祇園社記)に「すゝか山 (三条)烏丸と姉小路間」とあり、当町は応仁の乱前より祇園会には「鈴鹿山」を出していた。近世の「京雀」(寛文五年刊)には「六月十四日祇園の祭礼に静山とてかざりまつる」(「京雀跡追」は「閑山」、「都すゞめ案内者」は「しづか山」)とあるが、「京町鑑」では「鈴鹿山」となっているから「静山しづかやま」は「鈴鹿山」のことであろう。

出典 平凡社「日本歴史地名大系」日本歴史地名大系について 情報

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