塗上(読み)ぬりあげ

精選版 日本国語大辞典 「塗上」の意味・読み・例文・類語

ぬり‐あげ【塗上】

〘名〙
① 塗りをすっかり仕上げること。また、その仕上がった様子。〔日葡辞書(1603‐04)〕
青春(1905‐06)〈小栗風葉〉春「海松色の塗揚(ヌリアゲ)、紅壳輪」
② 悪いことの上にさらに悪いことを重ねること。うわぬり。
浄瑠璃女殺油地獄(1721)下「不孝のぬり上身上の破滅

ぬり‐あ・げる【塗上】

〘他ガ下一〙 ぬりあ・ぐ 〘他ガ下二〙
① すっかり塗り終える。塗りを完全に仕上げる。
君台観左右帳記(1511)「ただあかくぬりあげたるを云也」
② (自動詞的に用いて) 特に、左官職の者が死ぬ。
※妙好人伝(1842‐52)三「左官が死ぬるとぬりあげたと云ふ」

出典 精選版 日本国語大辞典精選版 日本国語大辞典について 情報