塵の身(読み)チリノミ

デジタル大辞泉 「塵の身」の意味・読み・例文・類語

ちり‐の‐み【×塵の身】

塵のようにつまらない身。
「風の上にありか定めぬ―は行方も知らずなりぬべらなり」〈古今・雑下〉
俗世間にけがれた身。
「立つやあだなる―は」〈謡・玉葛

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精選版 日本国語大辞典 「塵の身」の意味・読み・例文・類語

ちり【塵】 の 身(み)

  1. ちりのようにつまらない身。物の数うちにもはいらない身。賤しい身。はかない身。ちりの末。
    1. [初出の実例]「風の上にありか定めぬちりの身はゆくへも知らずなりぬべら也〈よみ人しらず〉」(出典:古今和歌集(905‐914)雑下・九八九)
  2. 俗世間のちりにけがれた身。
    1. [初出の実例]「つくも髪、われや恋ふらし面影の、立つや徒なる塵の身は、払へど払へど執心の」(出典:謡曲・玉葛(1470頃))

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