物の数(読み)モノノカズ

デジタル大辞泉 「物の数」の意味・読み・例文・類語

もの‐の‐かず【物の数】

多く打消しの語を伴って用いる)数えたてるほど価値のあるもの。問題にすべきもの。「寒さなど物の数ではない」「物の数とも思わない」
人や物を順々に数え上げる数。
下﨟げらふは四五百千までこそ―をば知りて候へども」〈平家・五〉

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精選版 日本国語大辞典 「物の数」の意味・読み・例文・類語

もの【物】 の 数(かず)

  1. 人や物を順々に数え上げる数。
    1. [初出の実例]「下臈は四五百千までこそ物のかずをば知て候へども」(出典:平家物語(13C前)五)
  2. 取り上げて数え立てるほどのもの。問題にすべきもの。意に介すべきほどのもの。多く打消の語を伴って用いる。
    1. [初出の実例]「いかで東の御方、さるもののかすにて立ち並び給つらむ」(出典:源氏物語(1001‐14頃)野分)
    2. 「力はむかしに劣れども、なほ水牛をも屑(モノノカズ)と思はず」(出典読本椿説弓張月(1807‐11)前)

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