増さる（読み）マサル

デジタル大辞泉

まさ・る【増さる】

［動ラ五（四）］数量や程度などがしだいに多くなる。ふえる。「川の水かさが―・る」

出典　小学館

精選版 日本国語大辞典

まさ・る【増・優・勝】

1. 〘 自動詞 ラ行五（四） 〙
2. [ 一 ] ( 増 ) 数量や度合いなどが多くなる。だんだんと増加する。程度・度合いがはなはだしくなる。ふえる。増す。⇔おとる。
   1. [初出の実例]「旅にして物思(も)ふ時にほととぎすもとな勿(な)鳴きそ吾(あ)が恋麻左流(マサル)」(出典：万葉集（８Ｃ後）一五・三七八一)
3. [ 二 ] ( 優・勝 ) 他と比べて価値、数量などがすぐれている。⇔おとる。
   1. ① 価値、力量などがすぐれる。程度が上である。他よりもいい状態になる。ひいでる。
      1. [初出の実例]「銀も金も玉も何せむに麻佐礼(マサレ)る宝子に及(し)かめやも」(出典：万葉集（８Ｃ後）五・八〇三)
   2. ② 身分、位などが上である。
      1. [初出の実例]「先だちてより言ひける男は官まさりて」(出典：平中物語（965頃）一)
   3. ③ 年月が先である。年が上である。
      1. [初出の実例]「我よりよはひまさり」(出典：源氏物語（1001‐14頃）明石)

出典　精選版 日本国語大辞典