墨流染(読み)すみながしぞめ

精選版 日本国語大辞典 「墨流染」の意味・読み・例文・類語

すみながし‐ぞめ【墨流染】

〘名〙 墨汁または顔料水面文様を作り、それを紙や布に吸いとり、模様を染めとる方法。また、その製品。墨流し。
[語誌]藤原時代以前からあったが、もっぱら古筆料紙染色に用いられ、墨だけによる一色のものであった。のちに布の染色にも応用されるようになり、江戸時代以後には、墨と藍、墨・藍・紅のものも現われた。平安時代の「本願寺本三十六人家集」などが有名。

出典 精選版 日本国語大辞典精選版 日本国語大辞典について 情報

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