一色(読み)いっしき

ブリタニカ国際大百科事典 小項目事典の解説

一色
いっしき

愛知県南部,西尾市南西部に位置する旧町域。知多湾に臨む。1923年町制。1954年三河湾に浮かぶ佐久島村を編入。2011年西尾市に編入。矢作古川右岸三角州に位置する。大部分は江戸時代以降の干拓地であり,米作のほか,カーネーションキュウリの施設園芸,キクの栽培が行なわれる。市子川河口の一港は漁港,後背地への物資の移入港として栄えた。近年はノリ,ウナギなど淡水魚の養殖,水産加工などが行なわれ,造船漁網が製造される。毎年 8月の諏訪神社の大提灯まつりは有名。面積 22.53km2。人口 2万4068(2005)。

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デジタル大辞泉の解説

いっ‐しき【一色】

[名]
一つの色。ひといろ。いっしょく。
華道で、一種類の花木を生けること。「万年青(おもと)を一色にいける」
物事の一種類。また、同じ種類。ひとしな。
「しわい人でつひに孫どもに何を―くれられたことが御座らぬ」〈虎寛狂・財宝
[名・形動](「一式」とも書く)いちずであること。また、そのさま。
「真面目―な文句」〈漱石明暗

いっしき【一色】

室町時代の守護大名。足利(あしかが)氏の一支族足利泰氏の子の公深(こうしん)が三河国吉良庄一色に住んだことに始まる。その子の範氏(のりうじ)が足利尊氏に従って九州で戦い、のち四職(ししき)家の一となる。

いっ‐しょく【一色】

一つの色。ひといろ。「屋根も壁も白一色に塗る」
全体が同じ一つの傾向でおおわれること。「町は祭り一色に塗りつぶされた」

ひと‐いろ【一色】

一種類の色。いっしょく。
一つだけの種類。一種類。

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デジタル大辞泉プラスの解説

一色(ひといろ)

日本のポピュラー音楽。歌はNANA starring MIKA NAKASHIMA。歌手で女優の中島(なかしま)美嘉の別名義。2006年発売。作詞:AI YAZAWA、作曲:TAKURO。中島の主演で同年公開された映画「NANA 2」の主題歌。

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世界大百科事典 第2版の解説

いっしき【一色】

(1)一つの色,同じ色,(2)一つの種類,同じ種類,一品,(3)ひとそろい,ある物事のすべて,一式,などの意味で用いられるが,(2)の用法が一般的である。とくに古代から中世にかけては,一色は〈諸課役のうち,一種類の課役のみを負う〉という意味で用いられることが多い。 日本の荘園制(国衙領)下にあっては,一般の田地(名田)は年貢(官物)と雑公事との双方を課せられるが,そのうちの一方のみを納め,他方を免除されていて納めない場合,それを一色という言葉で表す。

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大辞林 第三版の解説

いっしき【一色】

( 名 ・形動 ) [文] ナリ 
一つの色。ひといろ。 「 -ニソムル/ロドリゲス」
一つの種類。また、一つの品。 「嫁入りの時の諸道具を-も散らさず/浄瑠璃・鑓の権三
ひたすら物事をするさま。いちず。 「試験の時だけは、…-に、血眼になつて/平凡 四迷
一式いつしき」に同じ。 「嫁入道具-積かさね/浄瑠璃・鑓の権三
華道で、一種類の草木をつかっていけること。 「 -の立花」
[句項目] 一色一香無非中道

いっしき【一色】

愛知県南部、幡豆はず郡の町。知多湾に面し花卉かき栽培が盛ん。

いっしき【一色】

室町幕府四職家の一。清和源氏。足利氏の支族。三河国吉良庄一色を本拠地とし、最盛期には三河・若狭・丹後三国の守護となり、幕府内でも重きをなした。一七世紀半ばに断絶。

いっしょく【一色】

一つの色。他の色がまじっていないこと。 「白-」
全体が、ある傾向になっていること。 「歓迎ムード-」

ひといろ【一色】

ひとつの色。いっしょく。
ひとつの種類。一種類。

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日本の地名がわかる事典の解説

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日本大百科全書(ニッポニカ)の解説

一色
いっしき

愛知県中南部、幡豆郡(はずぐん)にあった旧町名(一色町(ちょう))。現在は西尾(にしお)市の南西部を占め、三河湾に面する。旧一色町は1923年(大正12)町制施行。1954年(昭和29)佐久島(さくしま)村を編入。2011年(平成23)西尾市に編入された。国道247号が通じ、一色港―佐久島間には定期船が運航。矢作古川(やはぎふるかわ)の川口にあって矢作古川のつくったデルタと干拓新田が主で、米作とカーネーションを主とした花卉(かき)栽培、養鰻(ようまん)業、ノリ養殖が盛ん。一色港は、沿岸漁業の基地。漁網、海老(えび)せんべいの特産がある。佐久島は三河湾最大の島で、他の島に比べて歴史が古く、数十基からなる古墳群があり、海水浴場やキャンプ場、海釣りセンターもある。8月26~27日の諏訪(すわ)神社の大提灯(ちょうちん)祭は、全長10メートルに及ぶ12個の大提灯を掲げ、海魔除(よ)けの祭礼で有名。[伊藤郷平]
『『一色町誌』(1970・一色町) ▽『一色町二十五年誌』(1994・一色町)』

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精選版 日本国語大辞典の解説

いっしき【一色】

姓氏の一つ。

いっ‐しょく【一色】

〘名〙
① 他の色の混じらないこと。一つの色。同じ色。
※評判記・野郎虫(1660)加川右近「加霜一色(イッショク)朝、川上与山頭」 〔漢書‐梅福伝〕
② 同じたぐい。同じ傾向。〔高力士伝〕

ひと‐いろ【一色】

〘名〙
① 単独の色。一つの色。いっしょく。いっしき。
※土左(935頃)承平五年二月一日「五色にいまひといろぞたらぬ」
② 一つの種類。いっしき。
※虎明本狂言・粟田口(室町末‐近世初)「是ひと色御ざらねば、今までのがむになる程に」

ひとつ‐いろ【一色】

〘名〙 一種類の色。また、同じ色。ひといろ。いっしょく。
※躬恒集(924頃)「ちくさにもしもにはうつるきくのはなひとついろにぞつきはそめける」

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