家庭医学館 「変形性足関節症」の解説
へんけいせいそくかんせつしょう【変形性足関節症 Osteoarthritis of the Ankle Joint】
変形性関節症が、足関節(そくかんせつ)におこったものをいいますが、股関節(こかんせつ)や膝関節(しつかんせつ)に比べるとまれな病気です。
明らかな原因がわからずにおこることもありますが、靱帯損傷(じんたいそんしょう)や足関節の骨折後の関節の不安定、関節面の不整、関節の中の骨片(こっぺん)などが原因となっておこることもあります。
[症状]
足関節の運動時の痛みや動きの制限がおこります。X線写真では、関節の間が狭くなったり、骨棘(こっきょく)(トゲのような骨)ができているのがみられます。
ひどくなると、関節の軟骨は完全になくなってしまいます。
[治療]
初期では、サポーターを使用したり、関節を温めることが有効です。
靱帯損傷によって関節がひどく不安定な場合は、靱帯をつくりなおす手術を行ないます。
関節の中に骨片がある場合は、関節鏡という内視鏡を使って摘出することもできます。
完全に軟骨が失われている場合は、関節を固定してしまう手術をして、確実に痛みをとります。また、関節を人工関節に置き換える手術もあります。