最新 地学事典 「変形相解析」の解説
へんけいそうかいせき
変形相解析
deformation facies analysis
個々の変形構造の形成環境と原岩の物性とを反映した平均延性度と延性度較差によって表される変形相(T.Uemura,1981,提案)を用いた構造解析。変形相解析は次の二つからなる(植村武,2000)。一つめは,変形相の新旧関係を明らかにすることによって,環境条件を表す変形度の変化が時間的に連続か不連続か,急激か緩慢かなどの状況や,さらには変形度の変化の傾向,変形の回数,時相,それぞれの特徴などを抽出して,具体的な変形史を組み立てるための時間軸を確立すること(変形相の時間的変化とその特徴の解明)。二つめは,変形相の同定と対比,示相構造群の組合せによって,変形地域の変形分帯を行い,変形相の空間的変化とその特徴を明らかにすることである。この二つを統合して,変形過程・変形史・変形機構などを新たな観点から解釈し,テクトニクスとの関係を考察することができる。参考文献:植村武(2000) 構造地質学要論,愛智出版
執筆者:豊島 剛志
参照項目:変形相図
出典 平凡社「最新 地学事典」最新 地学事典について 情報

