日本大百科全書(ニッポニカ) 「構造解析」の意味・わかりやすい解説
構造解析
こうぞうかいせき
外力に対する構造物の挙動・安全性を明らかにするために行う操作。構造力学の原理に基づいて行われる。構造解析では力と変位が扱われ、どちらを未知数として扱うかにより、「応力法」と「変位法」に分類される。微小な変形を仮定して材料法則として線形弾性を採用した場合の線形解析から、有限な変形や弾塑性材料法則を仮定した非線形解析まで種々のレベル・精度の解析が存在する。20世紀半ばに行われた有限要素法の開発以来、多くの場合、有限要素法を用いて行われる。自重などの鉛直力や、風力・地震力を模擬した水平力に対する建築物の使用性や安全性の検証などで用いられる。
[上谷宏二・竹脇 出]