外回転術(読み)がいかいてんじゅつ(その他表記)external version

改訂新版 世界大百科事典 「外回転術」の意味・わかりやすい解説

外回転術 (がいかいてんじゅつ)
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胎児の位置が骨盤位(逆児(さかご))や横位(横たわった位置)にあるとき,頭が下になる頭位となるように腹壁上から胎児を回転させる胎位矯正術をいう。妊娠中の羊水量は第7~8月ごろ最も多く,その中に浮いている胎児はそのころ骨盤位をとることが多い(20%くらい)が,分娩が近づくと5%くらいに減少する。これを自然回転という。したがって第7~8月ごろの骨盤位を矯正しても意味がない。そこで外回転術を行うとすれば第9月(妊娠満32週)以降に行うわけであるが,そのころには羊水が減少していて,狭い子宮腔内で胎児を回転させることは容易ではない。腹壁や子宮壁の軟らかい経産婦では比較的容易であるが,初産婦ではまず不可能である。もし強力に実施しようとすると,危険な早産胎盤早期剝離はくり)を誘発しかねない。そこで今日では,きわめて容易に実施できる場合を除いて,外回転術は行わないのが一般的である。
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出典 株式会社平凡社「改訂新版 世界大百科事典」改訂新版 世界大百科事典について 情報

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