早産(読み)そうざん

妊娠・子育て用語辞典の解説

そうざん【早産】

妊娠22週(第6月半ば)から36週(第10月の最初の週)までのあいだに、赤ちゃんが生まれてしまうことをいいます。

出典 母子衛生研究会「赤ちゃん&子育てインフォ」指導/妊娠編:中林正雄(愛育病院院長)、子育て編:多田裕(東邦大学医学部名誉教授) 妊娠・子育て用語辞典について 情報

百科事典マイペディアの解説

早産【そうざん】

妊娠第22〜37週未満の間の分娩(ぶんべん)。自然早産と人工早産とがある。自然早産の原因は慢性腎炎,甲状腺機能異常,糖尿病,梅毒などの母体側の疾患,前置胎盤,胎盤早期剥離(はくり),羊水過多,早期破水,多胎,胎位異常,子宮頸管(けいかん)無力症,胎児の奇形,血液型不適合,過労など。治療は安静にして子宮収縮抑制薬を投与するが,重症の妊娠中毒症,胎児の心音悪化などの場合には人工的に誘発することもある(人工早産)。早産の場合には分娩そのものに危険は少ないが,新生児の多くは未熟児なので適切な保育措置が必要。早産予防には子宮収縮を促進する動作や運動を避ける。→出産
→関連項目多胎妊娠トキソプラズマ妊娠中絶不妊

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家庭医学館の解説

そうざん【早産 Premature Labor】

[どんな病気か]
 妊娠22週から36週までの分娩(ぶんべん)を早産といいます。早産で生まれた赤ちゃんは、週数が短いほど体重が少なく臓器は未熟です。とくに肺が未熟な場合は、育てるための管理が容易ではありません。
[原因]
 早産をおこす母体側の原因には、頸管無力症(けいかんむりょくしょう)(「頸管無力症」)、子宮筋腫(しきゅうきんしゅ)(「子宮筋腫」)、子宮形態異常などの子宮の異常、クラミジアなどの母体感染症、あるいは妊婦の過労などがあります。胎児(たいじ)側では、多胎妊娠(たたいにんしん)(「多胎妊娠とは」)、羊水過多(ようすいかた)(「羊水過多」)、前期破水(ぜんきはすい)(「前期破水」)、絨毛羊膜炎(じゅうもうようまくえん)などがあります。重症の妊娠高血圧症候群(にんしんこうけつあつしょうこうぐん)(妊娠中毒症(にんしんちゅうどくしょう))(「妊娠高血圧症候群(妊娠中毒症)」)も、代表的な原因の1つです。
[検査と診断]
 早産は、子宮口(しきゅうこう)の開大(かいだい)、子宮収縮もしくは陣痛(じんつう)の有無、羊水流出などから診断されます。
 検査には、胎児心拍数モニタリング(ノンストレステスト)、超音波断層法、帯下(たいげ)(おりもの)中のフィブリネクチン検出法、子宮頸管粘液(ねんえき)中の顆粒球エラスターゼ測定および帯下の細菌培養検査などがあります。また、血液検査で感染症の有無なども調べます。
[治療]
 横になって安静を保ち、子宮収縮抑制剤や抗生物質を使用するのが基本的な治療法ですが、子宮頸管縫縮術(しきゅうけいかんほうしゅくじゅつ)を行なうこともあります。
●日常生活の注意と予防
 早産を予防するためには、転居などの激しい労働や過度の運動を避けます。
 早産の初期症状は、下腹部の鈍重感、少量の出血、赤色および茶色の帯下などです。このような症状がみられたら、まずは安静を保ち、医師へ電話連絡してください。
 入院治療はもっともよい成果が得られますので、できるだけ病院に入院して、治療を受けるようにしましょう。

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世界大百科事典 第2版の解説

そうざん【早産 premature delivery】

早産とは満期産には至らないが,胎外生活が可能と考えられる時期の分娩をいい,時代により国によってその定義は異なるが,現在日本では〈妊娠22週以後から37週未満の分娩〉と定義されている。早産の頻度は全妊娠に対して3~5%と推定されている。また母体の年齢が高くなるほど,早産の頻度が高くなる傾向にある。
[早産の原因]
 早産の原因は流産と同様多種多様であり,多くの因子により早産が起こる。母体の年齢もその一つであり,高年齢妊娠になるにしたがい早産の頻度も増し,経産婦のほうが初産婦より早産しやすいともいうことができる。

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大辞林 第三版の解説

そうざん【早産】

( 名 ) スル
妊娠二四週以後から三七週未満での分娩。一般に新生児の発育が可能。 ⇔ 過期産

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ブリタニカ国際大百科事典 小項目事典の解説

早産
そうざん
premature labor

妊娠 24週以降,37週未満の出産をいう。胎児は未熟児のことが多く,保育に十分注意する必要がある。多くは原因不明で前期破水で始るが,双胎,過労,子宮頸管不全,妊娠中毒症,前置胎盤,子宮筋腫なども原因になる。母親が妊娠中毒症,糖尿病,高血圧,血液型不適合などで胎盤機能不全を起している場合には,人工的に分娩を誘発することがあり,これを人工早産という。

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日本大百科全書(ニッポニカ)の解説

早産
そうざん

早期に妊娠が中絶する場合をいうが、胎児の母体外生活が可能な時期のものを早産といい、不可能な時期のものは流産という。日本では、妊娠第24週以後第37週未満の分娩(ぶんべん)を早産としている。[編集部]

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精選版 日本国語大辞典の解説

そう‐ざん サウ‥【早産】

〘名〙 予定より早く出産すること。妊娠二四週から三七週未満までの分娩をいう。⇔晩産
新世帯(1908)〈徳田秋声〉三六「お作は早産のことなど話さうとしたが」

出典 精選版 日本国語大辞典精選版 日本国語大辞典について 情報

世界大百科事典内の早産の言及

【多胎】より

…まれにではあるが,子宮内と子宮外に別々の胎芽が着床したり,複数個の胎芽が子宮外に着床することもあるが,一般に多胎と呼ばれているのは子宮内妊娠に限られる。 多胎の妊娠,分娩の最大の問題点は早産である。複数以上の胎児によって,子宮は妊娠週数に比して過大に伸展され,陣痛が早期に発来しやすい。…

【妊娠中絶】より

…妊娠中絶には,自然に分娩に至る自然妊娠中絶と,人工的に分娩に至らしめる人工妊娠中絶とがある。妊娠中絶の時期が妊娠24週未満の場合は流産といい,37週未満から24週以上の場合は早産といっている。24週未満の流産では胎児が母体外に娩出されても未熟で小さく生命を保持することができないので,人工妊娠中絶(人工流産)はこの期間内のみに実施される。…

※「早産」について言及している用語解説の一部を掲載しています。

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