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横位 おうい torso presentation

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ブリタニカ国際大百科事典 小項目事典の解説

横位
おうい
torso presentation

胎位の一つ。胎児の体軸と子宮の上下方向とが直角に近い角度で交わるものをいう。同じく斜めに交わるものは斜位というが,これも横位に含めることが多い。通常の妊娠ではまれにしかみられず,胎児が未熟児で小さいときや子宮の奇形,出産回数が多くて腹壁がゆるんだ婦人などに起りやすい。

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デジタル大辞泉の解説

おう‐い〔ワウヰ〕【横位】

胎児が子宮内で横になっていること。この胎位のままの分娩(ぶんべん)は危険。

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家庭医学館の解説

おうい【横位 Transverse Presentation】

[どんな病気か]
 胎児(たいじ)が母親のおなかの中で、横になっている状態をいいます。つまり胎児の長軸(頭からおしりまでを結ぶ直線)と母体の長軸とが、直角に近く交差しているということです。完全に直角にまじわるものは珍しく、多くは斜位をとっています。
 妊娠前半期には多くみられますが、分娩(ぶんべん)時までには、そのほとんどが頭位(とうい)(または骨盤位(こつばんい)(「骨盤位(さかご)」))になり、最終的には、全分娩の約0.3~0.4%と、比較的まれな状態です。
[原因]
 横位の原因として、低出生体重児(ていしゅっしょうたいじゅうじ)(コラム未熟児とは」)、早産児(そうざんじ)、前置胎盤(ぜんちたいばん)(「前置胎盤/低置胎盤」)、多胎妊娠(たたいにんしん)(「多胎妊娠とは」)、子宮の形態異常、子宮の変形(子宮筋腫(しきゅうきんしゅ)(「子宮筋腫」)の合併など)、胎児の形態異常、狭骨盤(きょうこつばん)(とくに扁平(へんぺい)骨盤)、羊水過多(ようすいかた)(「羊水過多」)、出産回数の多い人などがあげられます。
[検査と診断]
 骨盤位と同様に、外診や内診でわかりますが、超音波検査やX線検査を行なえば、正確な診断が可能です。
[治療]
 横位のままでは、経腟(けいちつ)分娩はまず困難です。分娩時までに胎児が頭位または骨盤位に回転しない場合は、帝王切開(ていおうせっかい)することが望ましいと考えられています。
 帝王切開せずに横位の分娩が進行した場合、肩から先に出てきたり、破水(はすい)後に臍帯脱出(さいたいだっしゅつ)あるいは上肢脱出(じょうしだっしゅつ)をきたすことがあります。
 このような状態を放置し、そのまま分娩が進行すると、遷延横位(せんえんおうい)という非常に危険な状態になります。遷延横位の場合、まれに自然回転して分娩することもありますが、一般には自然分娩にならずに、放置すれば母子ともにたいへん危険な状態になります。

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世界大百科事典 第2版の解説

おうい【横位 transverse lie】

胎児の縦軸と子宮の縦軸とが交差する異常胎位をいい(図),全分娩中の0.5%にみられる。成熟児の経腟分娩はほとんど不可能と考えられる。母体の死亡率2%,児の死亡率は37%と高く,とくに経腟分娩時の児の死亡率は50%に達する。しかし妊娠末期,分娩第1期に胎児の自己回転がみられることがある。横位の原因としては,前置胎盤,子宮奇形,骨盤内腫瘤,狭骨盤,多産,多胎などがあげられる。分娩が始まると,前期・早期破水,臍帯脱出などがおこりやすい。

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大辞林 第三版の解説

おうい【横位】

胎位の一型。胎児が子宮内で横になっている状態。

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日本大百科全書(ニッポニカ)の解説

横位
おうい

子宮内で胎児がその長軸を子宮の長軸と直交させるような位置にあるものをいう。胎盤が子宮の下方に付着する前置胎盤をはじめ、子宮の長軸を短くするような子宮筋腫(きんしゅ)や子宮の形態異常、羊水が異常に多い羊水過多、頻回の分娩(ぶんべん)で子宮壁と腹壁が緩み胎児の可動性が大きくなった場合などにみられることがある。子宮壁の緩みで横位となった場合は、分娩開始とともに子宮壁が緊張して、それまで横径の長かった子宮の縦径が長くなり、自然に横位から斜位を経て縦位に回転することもある。分娩開始前後に横位の場合、術者が腹壁上から胎児の頭部と臀部(でんぶ)をつかんで徐々に頭を下方に動かし、縦位にすることがある。これを外回転術という。外回転術はいつでも成功するとは限らず、子宮壁の緊張度が高いときには回転できず、抵抗のあるとき無理に行うと、胎児に障害を与えることもある。
 また、未熟児で非常に小さく産道に十分な余裕があるか、胎児が死亡して屈曲性や圧縮性が大きい場合には、経腟(けいちつ)分娩も可能であるが、予定日近くでは横位のまま経腟分娩で無事に出産することは不可能で、帝王切開が必要である。横位のままで分娩が進行すると、下方にある肩甲部が骨盤内に下降してきて、胎児は強く屈曲して児頭を側屈させる。この状態では骨盤壁との間にすきまが多くでき、胎児を包んでいる卵膜が破れて早期破水をおこしやすく、そのとき上肢や臍帯(さいたい)(へその緒)の脱出をおこすことが多い。放置すれば臍帯が圧迫されて胎児が窒息するばかりでなく、子宮の下部が異常に伸展して薄くなり、子宮破裂をおこす危険性のある遷延(せんえん)横位という状態になる。[新井正夫]

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世界大百科事典内の横位の言及

【胎児】より

…縦位には頭が下にある頭位とその逆の骨盤位がある。また両軸が一致しないものに横位と斜位がある。妊娠末期には大部分の胎児は頭位となる。…

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