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多円錐図法 たえんすいずほうpolyconic projection

ブリタニカ国際大百科事典 小項目事典の解説

多円錐図法
たえんすいずほう
polyconic projection

地図上の中央経線赤道を直交する直線で表わし,中央経線上に中心をおく円弧を緯線とする地図投影法の総称。緯線円の半径は緯線ごとの接円錐の母線の長さにする。 (1) 正規 (普通) 多円錐図法 狭義の多円錐図法で,中央経線と各緯線の長さを正しく表わす。アメリカ沿岸測地測量局の初代局長 F.ハスラーが考案し (1855) ,合衆国の測量座標系に用いたことから,アメリカ多円錐図法ともいう。 (2) 変更多円錐図法 フランスの M.ラルマンが考案し,1909年の万国図国際会議で 100万分の1国際図 (IMW) に用いられることになった。 IMW図法ともいう。経度差6度,緯度差4度の IMWの指定図郭について,中央経線から東西に2度離れた経線の長さが正しく表わされるようにするため,中央経線の長さをつめてある。 (3) 直角多円錐図法 中央経線と赤道上のみ長さを正しく表わし,他の緯線上の長さは正しくはならないが,緯線と経線とが地図上で直交するようにしたもの。イギリス陸軍省で軍用図用に考案した (1860) 。 (4) 変更直角多円錐図法 赤道以外の適当な緯線上で長さが正しく表わされるように (3) を改め,地図のひずみを少くしようとしたもので,中央経線上とその緯線上との縮尺係数が等しくなるようにしてある。 G.マッコウが発表した (1921) 。

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日本大百科全書(ニッポニカ)の解説

多円錐図法
たえんすいずほう
polyconic projection

地図投影の一種。円錐図法を拡張した図法。地図上の中央経線と赤道を直交する直線で表し、地球の緯線ごとに考えた接円錐の母線を半径とした円弧を、その中心が中央経線上にあるように並べ、地図上の緯線とする。そのなかで、中央経線と各緯線上で距離が縮尺どおりに正しく表される正距の正規多円錐図法は、1820年にアメリカ沿岸測地測量局初代局長ハスラーFerdinand Rudolph Hassler(1770―1843)がアメリカの土地測量座標系として考案し、その後小縮尺一般図に広く用いられた。[金澤 敬]

出典 小学館 日本大百科全書(ニッポニカ)日本大百科全書(ニッポニカ)について 情報 | 凡例

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