多目的システム(読み)たもくてきシステム(その他表記)multiobjective system

ブリタニカ国際大百科事典 小項目事典 「多目的システム」の意味・わかりやすい解説

多目的システム
たもくてきシステム
multiobjective system

たとえば大型ダムを計画する場合,利水,電力発生などによる経済効果のほか,必要資金量,砂防能力,洪水調節能力,万一の決壊時の災害程度景観生態系に及ぼす影響など,多くの目的を考慮し,異なる観点から評価しなければならない。同様のことは,土地利用,資源利用,運輸・交通,産業配置など,複雑な技術・経済・社会的効果を伴った多くのシステムでみられる。このようなシステムを多目的システムという。システムの能力と必要資金量,経済効果と環境影響といったように,各目的の実現に矛盾した関係が生じる場合,トレードオフ関係があるといい,目的間の調整・調和をはかることが重要になる。数理的方法として,多目的数理計画法,選好関数あるいは効用関数を用いる意思決定法などがある。

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[生]1936.2.20. 千葉,臼井プロ野球選手,監督。佐倉第一高等学校から立教大学を経て,1958年に東京読売巨人軍(読売ジャイアンツ)に入団。右投げ右打ちの強打の三塁手として,入団 1年目に本塁...

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