大ノリ(読み)おおノリ

ブリタニカ国際大百科事典 小項目事典 「大ノリ」の意味・わかりやすい解説

大ノリ
おおノリ

能の拍子型名称平ノリ,中ノリに対する。基本的には四・四調 (8文字) の詞章を八拍子 (やつびょうし) 1句に配分する。すなわち1拍に1字をあててうたうもの。「そ-の-と-き-よ-し-つ-ね-,す-こ-し-も-さ-わ-が-ず-」 (『船弁慶』) という形になるが,字数の多いときはハシリといって,特殊な詰め寄せをした拍子配りをする。必ず太鼓が加わり,神,鬼,精霊などが後ジテとして登場する場面や,舞の前後などに用いられ,ゆったりした効果をあげる。また,この拍子でうたう地謡の小段をノリ地という。

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