朝日日本歴史人物事典 「大伴弟麻呂」の解説
大伴弟麻呂
生年:天平3(731)
奈良・平安初期の武官。大伴古慈斐の子。乙麻呂とも。宝亀10(779)年従五位下に昇り,翌年衛門佐に。天応1(781)年中宮亮となり左衛士佐を兼ねた。延暦1(782)年常陸介に任じ,翌年征東副将軍。3年,大伴家持が征東将軍になる。6年には京官の右中弁,左中弁となり,翌年兼皇后宮亮。10年従四位下となり,征東大使に任じられたが,のち征東使は征夷使に改められた。13年征夷大将軍として節刀を受け,副将軍坂上田村麻呂らが蝦夷に大勝した。14年節刀を返上し,軍功により従三位勲2などを賜った。散位従三位で死去。
(佐藤信)
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