大伴古慈斐(読み)おおとものこじひ

改訂新版 世界大百科事典 「大伴古慈斐」の意味・わかりやすい解説

大伴古慈斐 (おおとものこじひ)
生没年:695-777(持統9-宝亀8)

奈良時代の官人。〈こしび〉とも読む。746年(天平18)任国河内国から白亀1頭を得て献上。756年出雲守在任中に朝廷誹謗(ひぼう)した罪により淡海三船(おうみのみふね)とともに左右衛士府に拘禁されたが,3日後に許された。757年(天平宝字1)土佐守在任中に橘奈良麻呂陰謀に座し,任国土佐に流された。770年(宝亀1)大和守。《万葉集》の題詞左注にその名が見える。
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出典 株式会社平凡社「改訂新版 世界大百科事典」改訂新版 世界大百科事典について 情報

デジタル版 日本人名大辞典+Plus 「大伴古慈斐」の解説

大伴古慈斐 おおともの-こしび

695-777 奈良時代の公卿(くぎょう)。
持統天皇9年生まれ。妻は藤原不比等(ふひと)の娘。天平勝宝(てんぴょうしょうほう)8年出雲守(いずものかみ)のとき朝廷を誹謗(ひぼう)したとされて衛士府(えじふ)にとじこめられ,3日後放免された。9年橘奈良麻呂(たちばなの-ならまろ)の変に連座して土佐(高知県)に流罪となる。宝亀(ほうき)元年従四位上に復位し,大和守。のち従三位。宝亀8年8月19日死去。83歳。名は古慈備,祜信備,祜志備ともかく。

出典 講談社デジタル版 日本人名大辞典+Plusについて 情報 | 凡例

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