ブリタニカ国際大百科事典 小項目事典 「大標本」の意味・わかりやすい解説 大標本だいひょうほんlarge sample 推測統計学上の用語。観察の対象とされる母集団から抽出した数値の集りを標本と呼び,数値の個数を標本の大きさ sample sizeというが,この大きさが比較的大なる標本を大標本,小なるものを小標本と呼ぶ。大標本,小標本の区別は,近代統計学で標本理論が発達するにつれてその統計的処理の仕方が異なってくるため重要視されるようになった。大標本は比較的簡単な正規分布検定などを用いることが可能であるが,小標本では精密な検定論が適用されなければならなくなる。どのくらいまでの大きさを大標本というかは一概にはいえないが,t検定 (→t分布 ) の理論に従うと,通常は標本数が 25未満のものを小標本と呼んでいるようである。 出典 ブリタニカ国際大百科事典 小項目事典ブリタニカ国際大百科事典 小項目事典について 情報 Sponserd by