大橋高炉跡(読み)おおはしこうろあと

日本歴史地名大系 「大橋高炉跡」の解説

大橋高炉跡
おおはしこうろあと

[現在地名]釜石市甲子町

甲子かつしの大橋地内、かにが岳の山麓に位置する。わが国近代製鉄発祥の地。大橋における製鉄事業は嘉永(一八四八―五四)初年から山田やまだ(現下閉伊郡山田町)の給人湊逸兵衛によって始められていた。同二年六月一四日甲子村久砂子沢ひさごさわ鉄山の磁鉄石が奥御鉄となり、湊逸兵衛が試吹方御用懸に任命され、同年一〇月三日同鉄山は奥御取行御手山となり、同五日には逸兵衛が差配役に任命されて一応の出銑をみた(雑書)。その後逸兵衛の名は現れず、必ずしも成功とはいえなかったようである。

出典 平凡社「日本歴史地名大系」日本歴史地名大系について 情報

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