大気大循環モデル(読み)たいきだいじゅんかんモデル(英語表記)Global Circulation Model; GCM

ブリタニカ国際大百科事典 小項目事典 「大気大循環モデル」の意味・わかりやすい解説

大気大循環モデル
たいきだいじゅんかんモデル
Global Circulation Model; GCM

地球を包む大気全体の循環の時間変化をコンピュータで再現するモデル。大気の運動は物理法則 (運動量保存則,熱力学第1法則,質量の保存則など) に従うので,観測によってある時刻の大気の状態が与えられると,それ以後の大気の状態の変化は数値計算 (偏微分方程式の数値的な時間積分) で求めることができる。毎日の天気予報も,現在では大気大循環モデルを用いたコンピュータ・シミュレーションによって行われている (数値予報。ただし,気象庁ではアジア地域のみを扱ったモデルも用いている) 。ただし,計算を進めるにつれて実際の大気の状態からずれていくので,実用目的では3日程度の予報限度である。

出典 ブリタニカ国際大百科事典 小項目事典ブリタニカ国際大百科事典 小項目事典について 情報

今日のキーワード

排外主義

外国人や外国の思想・文物・生活様式などを嫌ってしりぞけようとする考え方や立場。[類語]排他的・閉鎖的・人種主義・レイシズム・自己中・排斥・不寛容・村八分・擯斥ひんせき・疎外・爪弾き・指弾・排撃・仲間外...

排外主義の用語解説を読む

コトバンク for iPhone

コトバンク for Android