朝日日本歴史人物事典 「大江嘉言」の解説
大江嘉言
生年:生年不詳
平安時代の歌人。仲宣の子。文章博士以言の弟。父や兄と共に一時弓削姓を称したがのちに復姓。文章生出身で,弾正少忠などを経て対馬守となり任地で没した。藤原長能,能因などと親しく,安法の住む河原院にも出入りした。『拾遺集』以降の変革期に新しい風情を求めた歌人のひとりで,その歌には,文章道出身の大江家の人にふさわしく漢詩の表現をあらたに取り入れたものも多い。『拾遺集』以下の勅撰集に入集。家集『大江嘉言集』がある。<参考文献>福井迪子『一条朝文壇の研究』,川村晃生「大江嘉言の和歌」(『国語と国文学』1982年7月号),同「大江嘉言の和歌追考」(『和歌文学研究』47号)
(山本登朗)
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