大黒井手(読み)だいこくいで

日本歴史地名大系 「大黒井手」の解説

大黒井手
だいこくいで

[現在地名]伊万里市大川町川西

川西かわにし地域の灌漑用水として唐津藩が佐賀藩領との境の松浦川をせき止め分水したもので、現在も四二ヘクタールの水田を潤している。

「松浦昔鑑」によると「大川野村に有、則志州公慶長年中に御普請の儀佐賀領に水のたたえ候等を不罷成儀、其時志州公江戸於殿中に、佐賀御城主へ参会時分、御物語品能く被成、御簣成て則大黒井手と名付也」とある。また「松浦要略記」によると「有浦新田其外普請所、御自身御縄張にて日々御見巡り御指図被遊候、大川野大黒井手、久里川筋堤土手は家老原田伊予縄張にて両方隔日に相勤指図被致候」とあり、元和二年(一六一六)にいちおう完成、領内の検地を行ったという。

出典 平凡社「日本歴史地名大系」日本歴史地名大系について 情報

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