太子堂塚古墳(読み)たいしどうづかこふん

日本歴史地名大系 「太子堂塚古墳」の解説

太子堂塚古墳
たいしどうづかこふん

[現在地名]富岡市一ノ宮

俗称下り松さがりまつに所在し、別名を古墳上の芭蕉句碑にちなんで旅寝塚たびねづかともいう。墳丘後円部の大半が失われているが、前幅約六〇メートル、高さ五メートル余のほぼ南方を向いた前方部の保存はよく、前方部の南と東側に幅二〇メートルほどの周濠の跡がみられる。六―七世紀に造られたとみられ、富岡地区での第一級の規模をもつ前方後円墳である。古墳後円部の頂に寛延四年(一七五一)建立の「花の陰諷に似たる旅寝かな」の芭蕉句碑がある。本県所在の約二〇〇基の芭蕉句碑のなかで、義仲寺刊、寛延四年版「諸国翁墳録」に登録された第一号である。

出典 平凡社「日本歴史地名大系」日本歴史地名大系について 情報

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