山川 日本史小辞典 改訂新版 「太平記読」の解説
太平記読
たいへいきよみ
「太平記」を講釈する人とその芸能。「太平記」ははじめ物語僧によって語られるだけだったが,近世初頭に,これを講釈して政道や兵法を論じることが武家方から要請された。これに応じて講釈されたものが「太平記評判秘伝理尽鈔」などにまとめられ,さらにこれを台本として,全国を講釈して歩く者が現れた。貞享・元禄年間頃には,職業的講釈師が登場し,のちの講談師につながった。
出典 山川出版社「山川 日本史小辞典 改訂新版」山川 日本史小辞典 改訂新版について 情報