夫婦川郷(読み)みようとごごう

日本歴史地名大系 「夫婦川郷」の解説

夫婦川郷
みようとごごう

[現在地名]長崎市夫婦川町ふうふがわまち桜馬場さくらばば一―二丁目

馬場ばば村の東部にあった郷名。「ふうふがわ」ともいう。地内に長崎純景のかく城跡や、城の古址しろのこし観音が祀られる。城跡の近くにトッポ水・斎道寺さいどうじ泉という二つの河川があり、これを雌雄井堰に見立てたことに由来する地名という。戦国末期、一五六六年(永禄九年)ガスパル・ヴィレラ神父は畿内を離れ、豊後を経て下地方に入り、長崎純景から与えられた寺院に居住していたが、それは教会に造り替えるようにと引渡されたもので、一ヵ年ほどの間に約一千五〇〇人に授洗したあとで、寺を破壊し、教会を建立、諸聖人に捧げたという(フロイス「日本史」)

出典 平凡社「日本歴史地名大系」日本歴史地名大系について 情報

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