奈半郷(読み)なはごう

日本歴史地名大系 「奈半郷」の解説

奈半郷
なはごう

和名抄」高山寺本には記載なく、東急本に「奈半」と記し、訓を欠く。「土佐日記」承平五年(九三五)正月九日・一〇日の条にみえる「なはのとまり」は、奈半郷内の湊であろう。延久二年(一〇七〇)七月八日付の金剛頂寺解案(東寺百合文書)および天仁元年(一一〇八)一二月三〇日付の官宣旨(石清水文書)には「奈半庄」とあるが、前者の解案中に「人少信心、或国司収公、或庄司掠取、八幡少別当頼□国司藤原朝臣範基任終年、以去永承四年構成免判、掠入田畠、猥称奈半庄内之領」とあって、この頃国衙領が荘園化されたらしい。

出典 平凡社「日本歴史地名大系」日本歴史地名大系について 情報

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