契約の櫃(読み)けいやくのひつ(その他表記)Ark of the Covenant

ブリタニカ国際大百科事典 小項目事典 「契約の櫃」の意味・わかりやすい解説

契約の櫃
けいやくのひつ
Ark of the Covenant

契約の箱,神の箱ともいう。古代ユダヤ人の伝承で,モーセが神から授かった十戒を記した2枚の石板を納めたと信じられている箱で,そのふたの上に「万軍の主の名がいます」と書かれ,神の現存の場とされていた。旧約聖書の『出エジプト記』によれば長さ約 110cm,幅,高さ各約 67cmで,長側面に金輪があり棒を通して持運ばれた。荒野での民族放浪や戦いのときに持出されたが,のちソロモンの神殿に安置され,バビロニア王ネブカドネザルが前 586年にエルサレムを破壊したとき失われたといわれる。キリスト教では聖母マリアが契約の櫃と呼ばれている。

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