奥印帳(読み)おくいんちょう

改訂新版 世界大百科事典 「奥印帳」の意味・わかりやすい解説

奥印帳 (おくいんちょう)

江戸時代村役人が作成・保管する公簿農民不動産質入れ・売買するとき授受される証文には,名主奥印ないし加判を必要としたが,名主がその際,後日証拠として契約事項を摘記,あるいは証文の全文を控えておく帳面で,加判帳ともいう。地域によっては,田畑質地書入扣帳(ひかえちよう),田畑売買書留帳など,称呼は一定しないが,二重売り,二重担保の発生を防ぐ効果をもった。
執筆者:

出典 株式会社平凡社「改訂新版 世界大百科事典」改訂新版 世界大百科事典について 情報

関連語 鶴岡

中国のゴビ砂漠などの砂がジェット気流に乗って日本へ飛来したとみられる黄色の砂。西日本に多く,九州西岸では年間 10日ぐらい,東岸では2日ぐらい降る。大陸砂漠の砂嵐の盛んな春に多いが,まれに冬にも起る。...

黄砂の用語解説を読む