家庭医学館 「女性性器結核」の解説
じょせいせいきけっかく【女性性器結核】
女性性器結核のおもな感染経路は、肺の病巣(びょうそう)から卵管(らんかん)への血行性感染です。
結核は、結核結節(けっかくけっせつ)と呼ばれる病巣をつくり、滲出性(しんしゅつせい)病変と増殖性(ぞうしょくせい)病変とを形成しながら、しだいに周囲の組織と癒着(ゆちゃく)していきます。このため、卵管の狭窄(きょうさく)や癒着がおこり、また、卵管に腫瘤(しゅりゅう)(こぶ)や高度の癒着が生じて、不妊症、下腹部痛、腰痛、卵管腫瘤などの症状がみられるようになります。
しかし、女性性器結核は、ほとんどが自覚症状がないままに経過するので、診断がむずかしいことも多く、不妊症の検査を受けて発見されることもあります。
治療は、抗結核薬療法を行ないます。