如何ぞ(読み)いかんぞ

精選版 日本国語大辞典 「如何ぞ」の意味・読み・例文・類語

いかん【如何】 ぞ

(「いかにぞ」の変化したもの。漢文訓読調の表現)
① (反語文に用いる。あとに「む」「むや」を伴うことが多い) 理由手段などがわからない意を表わす。どうして…か。何として…か(できない)。
※大慈恩寺三蔵法師伝承徳三年点(1099)八「胡(イカンソ)(あ)げて言ふべけむや」
② (疑問文に用いる) どうして。なぜ。
※妙一本仮名書き法華経(鎌倉中)二「つねにこの事を思惟し、嗚呼して、ふかく、みつから、せめき、いかんそしかも、みつから、あさむける」

出典 精選版 日本国語大辞典精選版 日本国語大辞典について 情報

デジタル大辞泉 「如何ぞ」の意味・読み・例文・類語

いかん‐ぞ【如何ぞ】

[連語]《「いかにぞ」の音変化。主に漢文訓読に用いる》
理由・手段などがわからない意を表す。どうして…か。
「―げて言ふべけむや」〈三蔵法師伝承徳点〉
疑問を表す。どうして。なぜ。
弁才べんざい聡明にしてくもの言ふ霊鳥―時のさかしきにあへる」〈浄・女護島

出典 小学館デジタル大辞泉について 情報 | 凡例

今日のキーワード

脂質異常症治療薬

血液中の脂質(トリグリセリド、コレステロールなど)濃度が基準値の範囲内にない状態(脂質異常症)に対し用いられる薬剤。スタチン(HMG-CoA還元酵素阻害薬)、PCSK9阻害薬、MTP阻害薬、レジン(陰...

脂質異常症治療薬の用語解説を読む

コトバンク for iPhone

コトバンク for Android