如何にぞ(読み)イカニゾ

デジタル大辞泉 「如何にぞ」の意味・読み・例文・類語

いかに‐ぞ【如何にぞ】

[連語]《「ぞ」は係助詞
状態原因などについての疑問、または質問の意を表す。どうして。
「そことなき恨みぞ常に思ほゆる―人のあらずなる頃」〈風雅・恋四〉
(次に来るべき「ある」を省略して)どういう状態であるか。どうだ。
「―。月は見給ふや」〈和泉式部日記

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精選版 日本国語大辞典 「如何にぞ」の意味・読み・例文・類語

いかに【如何に】 ぞ

  1. 疑ったり質問したりする意を表わす。( 文中に用いて ) どうして。どんなに。( 文末に用いて ) どうか。どんなであるか。
    1. [初出の実例]「何(イカニソ)仏は一切衆生言辞を知りたまふ」(出典:東大寺諷誦文平安初期点(830頃))
    2. 「春雨にいかにぞ梅やにほふらんわが見る枝は色もかはらず〈紀長谷雄〉」(出典:後撰和歌集(951‐953頃)春上・三九)
  2. 反語の意を表わす。どうして…であろうか(…ない)。
    1. [初出の実例]「真の体若し無きならば、何(イカ)にぞ修証せむと欣(ねが)はむ」(出典:大乗広百論釈論承和八年点(841))

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