如何な事(読み)イカナコト

デジタル大辞泉 「如何な事」の意味・読み・例文・類語

いかな‐こと【如何な事】

[連語]
(感動詞的に用いて)驚きの気持ちを表す。どうしたこと。何としたこと。「これは如何な事
(あとに打消しの語を伴い副詞的に用いて)強く否定する気持ちを表す。どうしても。
「―幕府たすけなければならぬとか云うような事を考えたことがない」〈福沢福翁自伝

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精選版 日本国語大辞典 「如何な事」の意味・読み・例文・類語

いかな【如何な】 事(こと)

  1. 驚き、意外の意を表わす。「これはいかなこと」の形で、感動表現に用いることが多い。どうしたこと。思いもよらぬこと。とんでもないこと。あきれたこと。
    1. [初出の実例]「さるほどに、鄭が口惜く思て、入滑とて打入たに、王の方からいかな事とて使をやられたほどに其使をなんてうとて囚たぞ」(出典:史記抄(1477)三)
  2. ( 連用修飾語として、あとに否定表現を伴って用いる ) どんなことがあっても。どうしても。てんで。
    1. [初出の実例]「春の用意とて、いかな事、餠ひとつ小鰯(ごまめ)一疋もなし」(出典浮世草子世間胸算用(1692)一)

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