日本歴史地名大系 「姉歯橋」の解説 姉歯橋あねはばし 岩手県:陸前高田市今泉村姉歯橋高田(たかた)町と気仙(けせん)町を結んで気仙川に架かる。もと中井(なかい)の橋元にあったが、明治三六年(一九〇三)下流の現在地に移された。「封内名蹟志」の栗原(くりはら)郡姉歯松(あねはのまつ)の項には用明天皇のとき采女として京に向かった気仙郡高田の美女某は途中栗原郡梨崎(なしざき)(現宮城県栗原郡金成町)で死に同地に葬られた。姉の代りに妹が采女として京へ上ったという歌枕姉歯松にかかわる伝承を記す。この姉妹は高田の武日長者の子と伝えられる。また姉歯松の南方にある橋は姉歯橋とよばれるともされる(同書)。「能因法師集」には「朽ちぬらんあねはのはしもあさなあさな浦かぜ吹きてさむきはまべに」の一首があり、姉歯橋も歌枕となっている。 出典 平凡社「日本歴史地名大系」日本歴史地名大系について 情報